ホームへ
 
トピック

【報告】 「阿蘇草原再生に向けた意見交換会」が開催されました。


開催日時:
平成17年9月5日(月) 13:30〜16:00
開催場所:
阿蘇勤労者いこいの村 会議室
主催:
環境省自然環境局阿蘇自然保護官事務所
参加者:
牧野組合12名、関連機関・団体等21名、事務局7名
プログラム:

1.開会あいさつ
2.阿蘇草原再生に向けた環境省調査・事業の報告
  ◇意見交換
3.地域内の関連する取り組みについて
  ◇財団法人阿蘇グリーンストック事業の紹介
  ◇NPO法人九州バイオマスフォーラムにおける取り組みの紹介
4.阿蘇草原再生協議会設立に向けて
  ◇意見交換
5.閉会あいさつ

概要:

 環境省では、阿蘇の草原の自然環境を将来にわたって保全していくために様々な取り組みを進めていますが、平成16年度に、これまでの成果や検討結果をとりまとめ、「阿蘇草原地域自然再生推進計画」を策定しました。さらに、実際に草原の維持・管理を担う地元牧野組合や行政、NGO・NPOをはじめ様々な主体が参加し協議する場となる「阿蘇草原再生協議会」の設立に向けて、関係機関等と連携して準備を進めています。

  今回、これらの報告を兼ねて、牧野組合、関係機関・団体等、維持・管理を担う地元の方々にご参加いただき、阿蘇草原再生に向けた意見交換会を開催しました。

<意見交換会での主な意見>

1.これまでの環境省調査・事業について

■輪地切り省力化に向けた手法、事業
モーモー輪地切りはかなり有効だと思っている。導入して4年目だが、シバ化してチカラシバも減り、森林への延焼防止に役立っている。一部では食い詰めが著しく、1年休むことにしたが来年は行う予定。
小規模樹林を環境省の事業で伐採・除去したが、跡地を含めて貸し出して放牧をする予定になっている。
ブルドーザーを使った防火帯整備について、裸地化による土壌流亡が問題視され、草がある程度再生できるような整備を推奨されているが、草が再生すれば輪地切りの手間は減らない。年々高齢化は進み、輪地延長を減らしていかなければ維持管理を継続できないという事情がある。
輪地切りや野焼きが大変になったのは、原野を利用しなくなったことが大きい。利用を促進することが重要だが、後継者問題には、土地の権利関係により新規に参入し難いという事もあるのではないか。

■ボランティア等による草原維持活動の支援
ボランティア支援を受けて16年ぶりに野焼きが再開できて感謝している。組合員は多いときの半数近くに減少しており、ボランティアがなければ野焼きを続けられない状況で、自分たちの努力も必要だと思っているが、今後も支援をお願いしたい。
採草支援体験ツアーを実施して組合員にも大変好評だった。今後どのような形で継続されていくのか関心が高い。

■野草利用に関する行政の支援
「阿蘇草原再生シール生産者の会」に参加し、野草堆肥を使った農産品の生産・販売促進を進めているが、会員を増やし、野草の利用が増えることを期待している。野草の利用促進と関連して、昨年は草小積みに対して助成があったが、今後の継続を期待する。

2.阿蘇草原再生協議会について


 ・・・牧野組合・農業者の発言 ◇・・・環境省・事務局の発言 ・・・関係行政機関の発言

【牧野組合参加の意味】
協議会の趣旨には賛同するが、会合への出席など活動に参加するには個人の仕事を犠牲にする必要もある。組合員の中にはこうした活動に消極的な考えの人も多いが、日当など何らかの金銭的支援があれば、参加意欲も変わってくるのではないか。(牧野組合)
草原を守っていこうという取り組みは地域全体でやっていかないとうまくいかない。お金を出してもらうのではなく、個々の組合だけではできないことを地域全体でやっていくとか、行政の取り組みを地域全体の取り組みとして位置づけるということが必要だろう。地域全体で合意をして進めるために集まって協議していこうというのが協議会を作る一番の趣旨だと考える。(事務局)
今後、維持管理をどうやって続けていくか、環境省の働きかけが地元の人々が考えるきっかけになればいいと思う。本来は地域営農として農林水産省が力を入れるべきだが、それぞれの牧野が草原維持の計画を持っていることになれば、農水の補助も受けやすいのではないかと思う。(地元営農者)
阿蘇の再生であれば阿蘇市郡内の牧野組合の参加が必要。牧野組合長には参加をしてもらいたいと、はっきり呼びかけた方がよい。(牧野組合)
草原環境を考えたい人が集まることによって次のステップがあると考えて提案している。地域の協議会という位置づけであり、実際に草原を管理している牧野組合にまず参加していただき一緒に考えたい。(環境省)

【地域の未来像をつくるきっかけに】
阿蘇では行政区のなかに牧野組合があり、集落のあり方や集落における牧野の位置づけ、集落が草原に取り組む考え方が、輪地切りや野焼きに通じる。この意味で区の責任者に参加してもらうのはよいことだ。また、高齢化や後継者難に伴うボランティア受け入れは、人間的な信頼、地域的な考えを持つべきである。我々もボランティアで協議会に参画しながら再生について考え、後継者に譲っていくべきで、協議会の発足は阿蘇の未来像をつくるきっかけであると考える。(牧野組合)

【農政からのかかわり】
我々は原野だけでなく草地開発の事業もやっているので、野草地の再生もあるが、そういう観点から畜産振興も考えた提言を進めていきたい。(熊本県阿蘇地域振興局)
協議会は野草地再生を目的とし、改良草地に対しての事業、農業振興を進める農政局の仕事と相容れないところもあるように感じている。農政サイドでは中山間地域等直接支払い制度という、農地や草地の維持管理について補填する事業をやっており、そのなかで輪地切りなどもできる仕組みだと考えている。(農林水産省九州農政局)
  ・ 中山間地域等直接支払いは非常に農家のためになっており、今後も続けてほしい。加えて、農水省の補助金でできた酪農団地は殆どの牧野ではやめて使われなくなっている。阿蘇の草原、草原景観を考えるときに、酪農団地のその後を見るのも農政の役割と思う。跡地整理に支援をお願いできないか。(牧野組合)
・ 市町村の農政関係担当者にも是非参加を呼びかけてほしい。(牧野組合)

【多様な関係者の連携の場に】
環境省でも基本的には農畜産業が元気であれば、野草地も残っていくと考えるし、野草地だけでは農畜産業が継続できないということも十分承知している。ただ、環境保全という立場で進めていることから野草地に特化したかたちで説明させていただいている点をご理解いただきたい。今日は農政サイドの方々、県や民間の団体にも出席いただいたが、それぞれに知恵を出して連携していけば、個別には対応できないこともできるのではないかと思っている。(環境省)

意見交換の様子:

 
掲載日:
H17.10.11
発信者:
阿蘇くじゅう国立公園管理事務所


 
戻る
ページの上へ

お問い合わせサイトマップ
 Copyright.2006 環境省 All right reserved.(当サイト内に記載された文章・写真などの画像の無断転載を禁じます)
 ■阿蘇くじゅう国立公園管理事務所 〒869-2225 熊本県阿蘇市黒川1180 TEL:0967-34-0254  FAX:0967-34-2082 E-Mail:NCO-ASO@env.go.jp