そして、阿蘇の草原再生へ

自然再生に向けた全国的な動き
 
 

「新・生物多様性国家戦略」の策定で明示された「自然再生」
2002年国の動きの図 1992年、リオデジャネイロでの地球サミット開催以降、わが国でも、「環境基本法」制定、「生物多様性条約」の締結、「生物多様性国家戦略」策定などが進み、国土の開発・利用に関する全国計画などで環境保全や持続可能な発展の考え方を基本においた施策が重視されるようになりました。また改正された「河川法」、「食料・農業・農村基本法」などの法律においても、自然環境の保全や環境配慮に関する規定が盛り込まれました。
 それらの背景には、わが国の社会全体が成長型から安定・成熟型へと転換しつつある中で、特に里地里山や干潟など身近な自然に対する国民意識の急速な高まりがあります。
 こうした状況変化のもと、明治以降の近代化、とりわけ戦後の歴史のなかで、自然の一方的な破壊や収奪を進めてきた反省に立って、2002年3月、人間と自然がバランスよく暮らしていくための羅針盤として「新・生物多様性国家戦略」が策定されました。
 この「新・生物多様性国家戦略」では、現在の自然環境が直面している危機として以下の3つが指摘されています。

1
開発等がもたらす種の減少、生態系の破壊等
2
自然地に対する働きかけが縮小することによる里地里山等の環境変化、種の減少
3
移入種等による生態系のかく乱
 そして同時に、この危機に対する政府の目指すべき施策の方向として、「保全の強化」「自然再生」「持続可能な利用」が明示されました。

「自然再生推進法」が施行される
2003年国の動きの図 こうした動きを踏まえて2002年12月、「自然再生推進法」が成立し、2003年1月に施行されました。
 法律第2条において「『自然再生』とは、過去に損なわれた生態系その他の自然環境を取り戻すことを目的として、(国の出先機関等の)関係行政機関、(都道府県や市町村などの)関係地方公共団体、地域住民、特定非営利活動法人(NPO)、自然環境に関し専門的知識を有する者等の地域の多様な主体が参加して、河川、湿原、干潟、藻場、里山、里地、森林その他の自然環境を保全し、再生し、若しくは創出し、又はその状態を維持管理することをいう」と定義され、国が一方的にトップダウン形式で行うのではなく、地域住民やNPOなど地域からの発意により進めていくボトムアップ形式の事業として位置づけられています。




 また基本理念として、
1
生物多様性の確保を通じた自然と共生する社会の実現等を旨とすること
2
地域の多様な主体による連携・透明性の確保・自主的かつ積極的な取り組みによること
3
地域の自然環境の特性、自然の復元力、生態系の微妙な均衡を踏まえ、科学的な知見に基づくこと
4
自然再生事業の着手後も自然再生の状況を監視(モニタリング)し、その結果に科学的な評価を加え、これを事業に反映させる方法(順応的管理)によること
5
自然環境学習の場としての活用への配慮が必要なこと
を規定しています。
自然再生推進法はこちらから


 この法律に基づき、河川、湿原、干潟、里山、森林その他の自然環境を対象に「保全」「再生」「創出」「維持管理」を行う自然再生事業が全国で始まりつつあります。
 北海道の釧路湿原では湿原・森林・水環境の再生、農地・農業等との両立、地域づくりへの貢献を目標としたとりくみが、埼玉県のくぬぎ山では雑木林の再生・保全・活用を目標としたとりくみが、それぞれの地域に適した方法を用いて、市民参加や地元NPO、自治体、関係各省との連携によって始められています。

釧路湿原自然再生事業HPはこちらから


HOMEへ
ページTOPへ

お問い合わせサイトマップ
 Copyright.2006 環境省 All right reserved.(当サイト内に記載された文章・写真などの画像の無断転載を禁じます)
 ■阿蘇くじゅう国立公園管理事務所 〒869-2225 熊本県阿蘇市大字黒川1180 TEL:0967-34-0254  FAX:0967-34-2082 E-Mail:NCO-ASO@env.go.jp

ホームへ