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関係者インタビュー  


草原を守る人々「野上寛史氏」
 (農業、湯浦牧野組合組合員)


(プロフィール)
 16歳で仕事のため阿蘇を離れ生活、21歳で阿蘇町に戻り農畜産業に従事する。休耕田を利用して始めたブラックベリー栽培も近所の人や業者に作業を委託できるほど好調。「農業はおもしろくてやめられない。」という25歳。

野上寛史氏の写真
朝山から刈ってきた草が大好物のようです。


質問農業をはじめたきっかけは何ですか?
 最初は、やってみようかな、という程度から始めたのですが、気づくと4年が経っていました。家族3代で同じことをやれるということ、牛や農作物の成長に驚かされながら毎日過ごせることが、農業の醍醐味。非常に面白くて、自慢できる職業だと思っています。


質問 野上さんの話には、草原に対する限りない想いと夢がつまっていました。溢れ出んばかりの夢の中から、一部をご紹介します。
◇老廃牛ではなく「草原を維持してくれた完熟牛」として消費者に届けたい!
   子牛価格に比べその価格は安い繁殖牛ですが、なかでも、老廃牛セリ市での価格は特に安くて3〜4万円/頭です。うちで飼育していた20産という記録を持つ母さん牛が5千円で競り落とされたこともありました。長年草原を守ってきた牛の最期としてはあまりに悲しいことです。
 老廃牛ではなく「草原を維持してくれた完熟牛」として流通できないかと考えています。飼い主が直接と殺場に持っていき、肉をミンチにしてハンバーグにすれば、部位の無駄が出ないし、美味しいし、売れると思うんです。
◇植林地を草原にもどしたい!
   今は、森林より草原のほうが、絶対に価値があると思っています。
 北外輪壁の森林(私有地)は植林後40年ほど経過しているようですが、昔のような草原に戻し、放牧を拡大したいという希望を持っています。林地を草原に戻せば、50頭規模の畜舎さえあれば、周年放牧をして200頭の牛を飼うことができて、生産性も上がることが期待できるし、牛を草原に連れて行くのに今は車で30分かかるところを、畜舎から歩いて連れて行けるようにもなって、こちらの作業も楽になります。
◇阿蘇の野草を八代へ!
   野草の堆肥を使うことには、フカフカの質の良い土が作られること、農作物に害虫がつきにくいこと、連作障害が起きにくいことなどのほかに、収穫量が格段に多いというメリットもあります。
 ところが、八代など野菜栽培が盛んな地域の農家は、こうした野草の利用価値を知らない人が多数を占めているんです。そこで、農家の若者で組織している4Hクラブで、八代の野菜農家の方に野草を使ってもらえるようにしようという話をしています。だた、運搬コストがかかることもあって、なかなか実現には至っていません。もし、八代で生産されるもので阿蘇に役に立つものがあれば、野草を運んで空になったトラックに、それを積んで帰ってこられるので、それができれば、輸送費の問題は解決できると思っています。
 このようにして、熊本県全体で阿蘇の野草を使ってもらえるようになれば、県内の野菜の質が上がるし、阿蘇の草原の利用が増え、草原が保全されると思います。


質問農畜産業を活性化するためには、何が必要だと思いますか?
 IターンやUターンの若い人がどんどん参入するようになって、新しい感覚で農畜産業に取り組んでいけるようになれば、農業も続いていくのではないかと思います。


 
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